新型コロナウイルス感染症にかかった後、ほとんどの方は時間経過とともに症状が改善します。いまだ不明な点が多いですが、一部の方で長引く症状があることが分かってきました。
WHO=世界保健機関は「新型コロナの発症から通常3か月間以内に出て、少なくとも2か月以上続く、ほかの病気の症状としては説明がつかない症状」を「コロナ後遺症」としています。
感染後に少なくとも2か月以上続くいわゆる「後遺症」を「罹患後症状」とし、
▽呼吸器の症状
▽嗅覚・味覚の症状
▽精神症状
▽痛み
▽脱毛などの皮膚症状 などがあります。
主な症状としては、けん怠感や息切れ、記憶障害や集中力の低下、嗅覚や味覚の障害などがあるとされています。
また、呼吸器の症状が重かった人は後遺症がより強くなる傾向がみられます。
海外の研究では、新型コロナに感染してもワクチン接種を受けていた人は後遺症が少ないという報告が出ています。
下記の後遺症を減らすとされるワクチンの効果が注目されています。
・ワクチンを1回だけ接種した人や、一度も接種していない人たちよりも、2回接種した人などの方が、感染しても後遺症になる割合が半分ほどになる。
・コロナ感染がわかった後にワクチンを打っても、時間がたってから接種するよりも、なる
べく早く接種した人の方が後遺症を訴える人が少なかった。
・後遺症の症状が出てしまった後でも、ワクチンを打てば効果がある。
R4年11月現在、全国的にみてスピードの差はありつつも新型コロナ感染は拡大傾向にあり、第8波に入りつつあります。
ワクチンは重症予防効果があり、コロナ感染後に発生する後遺症をも抑えてくれる。
だが下図のような副反応や、稀だがアナフィラキシーショックも起こることがあります。
このままずっとワクチン接種して大丈夫だろうか?と不安に思う人も
コロナ感染やその後の後遺症になるリスクとワクチンを打つことによるメリット、デメリットを踏まえた上でこれからのことを一度考えてみてはいかがでしょうか。
江藤病院 検査部