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安眠できる生活習慣にしよう|リハビリテーション通信

江藤病院リハビリテーション通信

こんにちは。最近は暖かくなり、眠くなりやすい季節になってきました。私たちの睡眠時間は平均8時間といわれていますが、皆さんは日頃十分な睡眠は取れているでしょうか。

ところで最近は「睡眠の質」という言葉をよく聞きますが、皆さんが使用している枕の高さは体に合っているでしょうか?枕の高さが合わないことにより疾病を招いてしまうことが最近の研究で分かってきました。今回は、良質な睡眠をもたらす枕の高さをテーマにお伝えしていきます。

枕選びのポイント

1、枕の高さ

あおむけに寝るときは、首と寝具の間に1~6cm程度のすき間ができるため、その隙間を埋められる高さが必要です。横向きに寝るときは、首の骨が床と平行に保てる高さの枕が適切です。

2、枕の大きさ

枕の大きさは体格や好みで違います。横幅の長い枕だと、寝返りをしても枕からずれ落ちにくく、就寝時の安心感が高まる効果があります。

3、 枕の素材

枕の素材には非常に多くの種類があり、頭部を乗せたときの硬さや感触など、個人の好みに合わせて選ぶことになります。

4、寝姿勢

あおむけに寝る人には、側面から見たときに首のS字カーブが保たれる高さの枕が向いています。横向きに寝る人には、寝たときに首の骨を床と並行に保てる高さの枕が適切です。

殿様枕症候群(Shogun pillow syndrome)って何?

1、概要

「殿様枕症候群」は、国立循環器病研究センターの研究チームが提唱した“新しい病気の概念” です。時代劇でよく見るような硬くて高い枕で寝る人ほど、脳卒中の原因の一つである特発性椎骨動脈解離の発症率が高くなる、というものです。

2、症状

12cm以上の「高い枕」を使い続けると、首に負担がかかります。また、高い枕を使うことで椎骨動脈(首の後ろにある肺動脈血管)が常に引っ張られた状態になり、傷ついたり、場合によっては裂けてしまいます。最悪の場合、脳卒中を引き起こします。特発性椎骨動脈解離は、15歳~45歳の脳卒中患者の1割程度を占めています。

3、昔からあった病気かな

江戸時代、日本では殿様枕と呼ばれる高く硬い枕が使われていました。髪型を維持するのに有効だったとされ、名前は“殿様”ですが広く庶民の間にも流通していたようです。江戸時代後期の複数の随筆には、「寿命三寸楽四寸(12cm程度の高い枕は髪型が崩れず楽だが9cm程度が早死にしなくて済む)」といった言説が流布していたと記載があります。当時の人々は高い枕と脳卒中との隠れた関連性を認識していたのかもしれません。

おわりに

安眠できる生活習慣を目指すため、枕の高さがご自分に合っているか、一度見直してみてはいかがでしょうか。

 

今回の執筆者:作業療法士 鳴滝卓也(なるたき たくや)

 小松島市出身作業療法士になり17年目を迎え、現在は地域包括ケア病棟で勤務しています。これからも地域の皆さんの生活や暮らしを、リハビリテーションを通して支えられたらと思っています。

 

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