今回は江藤病院【在宅リハビリテーション】についてご紹介します。

入院以外のリハビリテーションとして、外来リハビリテーション・通所リハビリテーションがありますが、今回のピックアップは【訪問リハビリテーション】です。
当院の訪問リハビリテーションは、併設する南部訪問看護ステーションからリハビリテーションの専門職である理学療法士や作業療法士や言語聴覚士が、ご自宅や施設(サービス付高齢者住宅等)へ直接出向き、主治医の指示のもとリハビリテーションを行います。
看護師と連携を図りやすいことが特徴で、日々の体調管理等の訪問看護と併用して利用することが可能です。
入院している時にリハビリテーションを行っていても、退院したらリハビリテーションも終わりではありません。

「家の中で転ばないようにするにはどうしたらいいんだろう?…」
「家の玄関の段差が大きすぎて外に行くのが怖いからどこにもいけない…」
「退院してきてから、閉じこもりがちになって、入院していた時よりも動きがにぶくなってきた…」
「おむつ交換やからだ拭いたりするのって意外に難しい・・介護したことないから何もわからない…」
「畑まで行きたいんよ…」
転倒しやすい方、もうすぐ退院で家に帰ってからの生活動作が不安な方、いろいろな活動の参加に制限が出来てしまっている方にぜひ利用していただきたいと思います。
介護保険利用も医療保険利用でも主治医から「訪問リハが必要」と認められた方が利用できます。
※下記費用は令和6年12月のものです。自己負担額は1割負担から3割負担までを基本としています。
1)介護保険対象者
65歳以上で要介護(支援)認定を受けている方、または40歳以上で16特定疾病(脳梗塞・脳出血など)の認定を受けている方が利用できます。ただし、疾患に より医療保険対象と国で決められている場合があります。
費用:介護保険1割負担で週1回40分利用の場合(令和6年12月現在)
1ヵ月(4回)約25000円で、自己負担1割の場合は約2500円です。
金額は利用時間によって異なります。
介護保険負担割合は1~3割負担があり、個々で異なります。
2)医療保険対象者
40歳未満の方、16特定疾病以外の40歳から65歳未満の方、要介護(支援)認定を受けていない65歳以上の方、厚生労働大臣が定める疾患等(19の疾病等)に該当する場合、特別訪問看護指示書が出た場合に利用できます。
費用:医療保険1割負担で週1回40分利用、各種加算なしの場合(令和6年12月現在)
1か月(4回)約40000円で、自己負担1割の場合は約4000円です。
自己負担3割の場合は12000円になります。
介護保険利用でも医療保険利用でも、主治医の指示に基づき個別にリハビリ計画を作成します。
①身体の状態(体温や血圧等)を確認します。
普段と異なる場合は適宜医師や看護師に報告し対応します。

②日常生活を送るために必要な動作を実際の生活環境で練習します。
例 ★ベッドから車いすへの移乗
★家具を把持しての移動
★家のトイレまでの移動・便器への移乗・更衣動作
★家の浴室内動作
★食卓までの移動、食卓の高さに合わせた食事動作
③〇〇がしたい!という希望の実現にむけて支援します。
動作練習をしたり、環境調整(手すり設置等)、一緒に目標を考えて、活動や参加が出来るよう支援します。
例 ★ベッドで過ごすのは嫌!
★外に出かけたい!
★玄関周りの掃き掃除をしたい!
★何か家族のためになることをしたい!
★畑の様子を見に行きたい!
④普段出来る動作のコツや運動方法について指導します。
身体の状態に応じて、自分で行える運動を指導、継続出来るように支援します。
⑤介護者の負担を少しでも減らせることが出来るように支援します。
例 ★認知症状に対しての対応方法
★おむつ替え時の寝返り介助方法
★車いすへの乗り移りの介助方法
★介助者の腰痛予防


現在入院中の方・在宅で生活されている方につきましては、主治医や地域連携室、ケアマネージャーにご相談ください。
詳細やお問合せについては
南部訪問看護ステーション(担当:大島)0885-38-0018
または江藤病院リハビリテーション部 にご連絡ください。

【執筆者】 作業療法士 大島 真琴(おおしま まこと)
作業療法士になって20年が経過しました。現在、南部訪問看護ステーションで訪問リハビリに従事しています。ご利用者様もご家族も、生活に笑顔がうまれるように支援を続けています。
子供の巣立ちと共に始めた園芸ライフが楽しく続いています。寒さも本番、防寒対策のため、凍えながら花たちに不織布をかける毎日がこれから始まります。
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