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手指の運動効果について|リハビリテーション通信 

手指の運動効果について

手指は「第二の脳」と呼ばれていることはご存知ですか?
手指は体の中でも運動や感覚の神経が多くあり、運動もより細かい運動ができるように神経が密に分布されています。
そのため手指を動かすことにより脳の血流量が増え、脳の活性化や認知症の予防、運動機能を高める効果が期待できるといわれています。

手指のリハビリテーションで期待できる効果

<脳の活性化・認知症予防が図れる>

認知症とは、様々な原因で脳の神経細胞の働きが徐々に低下し、認知機能(記憶、判断力など)が低下して、生活するうえで支障をきたした状態を言います。
手指のリハビリテーションを行うことで、脳の神経細胞が活性化されて、認知症予防や進行を遅らせる効果が期待できます。

<着替えの細かい作業がしやすくなる>

ボタンの留め外しやチャック等は手指の細かな動作が必要になります。手指が上手く使えないと、ボタンの留め外しやチャックをする作業はとても大変な作業です。ボタンやチャックが自分でできると生活の自立度も高まり、自己効力感の向上にもつながります。

<食べこぼしが少なくなる>

手指の柔軟性や筋力、感覚が向上すると、お箸やスプーンが使いやすくなります。そうすると食べこぼしも少なくなり、食事量の増加に繋がることも期待できます。食事量が増加すると、体重や筋肉量を維持することができ運動機能の低下予防にもつながります。
以上のことから、脳の活性化や手指の巧緻性が高まることで、日常生活が行いやすくなり、生活の質の向上にも繋がると考えられます。

おすすめの活動や指体操

1. 折り紙

紙を折ったり開いたりするため、手指の細かな動作が行えます。また作品を作り上げる達成感や創造力の向上も期待できます。

2. あやとり

あやとりはひもを使って、指でいろいろな形を作ります。指先を動かしながら、次に何をするか考えるため、手指の運動と脳トレにもなります。

3. パズル

親指・人差し指・中指の3指を主に動かします。ピースが大小様々であり、手指の動きによって選びやすいです。また様々な難易度のものがあるので、簡単なものから難しいものへと段階付けをしながら取り組めます。


4. 指体操

①  指折り
(1) 親指から順番に小指まで数を数えながら1本ずつ指を曲げましょう。

(2) グーになったら小指から順番に指を立てる形で戻していきましょう。

② 1つずつずらして指折り
(1)右の親指は折った状態、左の親指はパーの状態から数え始めます。

(2)1つ数えると、右は親指と人差し指を折った状態、左は親指を折った状態になります。折られた指の数は、左右で必ず1つずつずれています。すべての指を折ったら、次は指を立てる形で戻していきましょう。このまま10まで数えて両手をパーに戻します。

③ 親指グーパー
(1) 両手の親指を内側に入れてグーにします。

(2) 親指を外側に出してグーにします。

(3) 右の親指は外に出したまま、左の親指を内側に入れてグーにします。

(4) 左右の形を入れ替えます。

④ 輪ゴムを使った運動
輪ゴムを使うことで、輪ゴムの抵抗力を利用し、手内の筋力を高めましょう。
輪ゴムは2重にして行います。慣れてきたら、輪ゴムの本数を増やして強さを調節してみましょう。
・2本の指で行う運動
(1) 人差し指と中指に輪ゴムをかけます。

(2) 指同士を離すように広げます。

・3本の指で行う運動
(1) 親指・中指・薬指の3指に輪ゴムをかけます。

(2) 親指と中指・薬指を離すように広げます。

ここでご紹介した指体操は、認知症予防効果が期待されているトレーニングの一部です。
当院通所リハビリテーションでも、毎日の集団リハビリテーションの時間にこのような指体操を取り入れています。

おわりに

指先の動きがよくなれば食事や着替えなどの細かい作業もしやすくなり、健康増進・生活の質の向上にもつながります。
少しの時間で気軽にできるため、ぜひ日頃から取り組んでみてください。

 

執筆者:作業療法士 林 紗知(はやし さち)

江藤病院に入職し11年、デイケアで勤務し2年が経ちました。利用者様の生活に目を向け、一人一人がその人らしく、より良い生活が行えるよう作業療法士として今後も努力してまいります。

 

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