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リハビリテーション通信

熱中症について

1. 熱中症とは

熱中症とは、気温が高い環境で生じる健康障害の総称です。体内の水分や塩分などのバランスが崩れ、体温調節が働かなくなり、体温上昇、めまい、倦怠感、けいれんや意識障害などの症状が起こります。
熱中症になった場合には、速やかな対処が必要です。熱中症は、重症度に応じてⅠ度からⅢ度まであります。熱中症の約60%はⅠ度です。Ⅰ度では脱水が進んでいますが、体温調節機能は破綻していません。Ⅱ度以降になると体温調節機能が破綻し、Ⅱ度以降では症状が重篤になります。体温が上がらないⅠ度の段階で対処することが大切です。

2.熱中症の重症度分類

重症度 症状
Ⅰ度 ・めまいや立ちくらみを自覚する
・筋肉痛やこむら返りがある
・拭いても汗がどんどんでてくる
Ⅱ度 ・頭痛、吐き気、嘔吐がある
・体がだるい・体に力が入らない
・集中力や判断力の低下がある
Ⅲ度 ・意識障害がある
・けいれんが起こる
・運動障害がある

3.熱中症の予防

① 作業環境の改善

・直射日光を遮るための簡易テントなどを設置
・高温・多湿となる屋内では、スポットクーラーや送風機を設置
・涼しい休憩場所を確保(水風呂、シャワーなどによるリフレッシュ)
・水分・塩分が容易に補給できるよう水飲み場を確保

② 工程変更

・暑さの厳しい時間帯を避けた作業にするなど工程を見直す

③ 現場のルールも「夏型」に

・こまめに水分を取る、休憩時間をこまかく多く設定
※作業内容に応じて、1時間毎、30分毎など、強制的に飲む環境にする

④ きめ細かい配慮

・職長は作業員一人一人の健康状態を把握する

⑤ 自己申告できる明るい雰囲気作り

・頭痛や違和感を感じたら直ぐに申し出るよう指導しておく、風通しのよい職場づくり

⑥ 正しい水分・塩分の補給

・一人一人が熱中症の知識と恐ろしさを理解すること
・水分・塩分の正しい補給が重要 (血液のバランスを保つミネラルの補給が必要)

4.熱中症が起きやすい条件

(環境)

①高温・多湿の炎天下
②気温28度以上、湿度75%以上
③熱帯夜が続く時期
④梅雨明け直後や前日に比べ急激に気温が上昇した日など身

体が環境に順応しない日
(体調や生活習慣)

①朝食を食べない
②前日の飲酒
③風邪気味等の体調不良
④睡眠不足
⑤基礎疾患がある(糖尿病、高血圧、心疾患、腎不全)

5.熱中症にかかったら

①冷やす

・涼しい場所で冷水・保冷材・氷水、冷風などで冷やす
※冷やす部位: 脇の下、太ももの付け根、クビ周りなど

②水分補給

・食塩水、スポーツドリンクなどで水分・塩分等のミネラルを補給
※ 水道水やお茶だけでは塩分等のミネラルが摂取出来ないので気をつけてください。

③頭痛・めまい・吐き気があるとき

・足を頭より高くして寝かせ、手足の先から身体の中心部に向けマッサージをする。

④筋肉のけいれんがみられるとき

・食塩水(0.2%)やスポーツドリンクを飲み冷水タオルで患部をマッサージする。

⑤汗がでない・意識障害があるとき

・直ちに救急車を手配、応急処置(体の冷却)を行う。

 

執筆者:作業療法士 和田 彬樹

現在、外来リハビリテーション部門で勤務しています。
患者様の満足が得られるリハビリテーションを行えるように努めていければと思っています。

🖊和田 彬樹 作業療法士 執筆記事
不良姿勢について

 

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