はじめに
こんにちは!
今年、理学療法士免許を取得し10年になる福田です。普段は病棟勤務に従事しています。
病院では、何らかの疾患や疾病を有する患者様が対象であり、何年仕事をしていても簡単な仕事はなく悩むことも多い日々を過ごしています。
今回のテーマは「7月17日は何の日?」と題しました。結論から申し上げますと、7月17日は「理学療法の日」とされています。“9月のリハ通信なのに7月の内容?”と感じた方も多いと思いますが、このリハ通信の執筆時期がちょうど7月半ばであり、このテーマにいたしました。冒頭ですがご了承いただければ幸いです。
改めまして、今回は「理学療法の日」が制定された経緯や、理学療法士にできること、リハビリテーションの中での理学療法士の立ち位置などをお伝えできればと思います。
「理学療法の日」の由来は?
昭和40年、理学療法士について定めた法律「理学療法士及び作業療法士法」が公布され、翌年、第1回理学療法士国家試験が実施されました。この試験に合格した110名の理学療法士によって同年7月17日に結成されたのが、日本理学療法士協会です。理学療法の日は、この日本理学療法士協会結成の日にちなんで制定されました。
リハビリテーションの中の理学療法
“リハビリ”という言葉からは、一般的にマッサージや電気治療などを想像される方が多いと思われます。それらは全く間違いではありません。しかしながら教科書的にリハビリテーションは次の5つに分類されます。
① 医学的リハビリテーション
② 職業リハビリテーション
③ 教育的リハビリテーション
④ 社会的リハビリテーション
⑤ リハビリテーション工学
そして、理学療法士は①医学的リハビリテーションに分類されており、医師や看護師、介護士や作業療法士、言語聴覚士、放射線技師、臨床検査技師、社会福祉士、管理栄養士もまた①に属されます。
そのほか①に属する職種としては現在24職種程度あるとされています。つまり理学療法士だけではリハビリテーションは当然成り立たず、社会的な貢献度は別として、リハビリテーション医学の中で生きる一職種としてはちっぽけな存在にすぎません。それほどリハビリテーションとはいくつもの多職種が連携しあって成り立つものなのです。
理学療法士の活躍の場
そして、私たち理学療法士が働く場所としては以下のようなところがあります。
① 病院・クリニックなどの医療機関
② 介護保険施設、訪問事業
③ 福祉施設
④ 行政機関
⑤ 大学・大学院
⑥ 企業
⑦ スポーツ事業
このように理学療法士の活躍の場は多岐にわたります。そして例えば、私が現在所属している江藤病院では、脳梗塞や脳出血後の重度麻痺を患った患者様や骨折後の患者様の歩行能力の再獲得をめざし、自宅復帰のための支援をしております。
理学療法士の専門性
昨今、家電量販店やホームセンター、飲食店においても特定のジャンルや分野に特化した専門店が増えております。これも多様化が進むニーズに応える基本的な手段の1つと思われます。
理学療法もまた「登録理学療法士」を基盤とし、自らの専門性をさらに高めたい理学療法士への動機づけとなる「認定理学療法士」「専門理学療法士」という制度があります。
以下に、その領域をご紹介いたします。
① 基礎理学療法
② 神経理学療法
③ 小児理学療法
④ 運動器理学療法
⑤ スポーツ理学療法
⑥ 心血管理学療法
⑦ 呼吸理学療法
⑧ 糖尿理学療法
⑨ 地域理学療法
⑩ 予防理学療法
⑪ 支援工学理学療法
⑫ 物理療法
⑬ 理学療法教育
おわりに
今回は理学療法・理学療法士についての概要を説明させていただきました。いかがでしたでしょうか。
当院でも認定を受けた理学療法士が在籍しており、職員一同あらゆる分野に対するリハビリテーションを提供しております。今後、リハビリテーションが必要となった際は当院をご利用ください。対象者の方が望む生活の実現に向けて尽力いたします。

今回の執筆者:理学療法士 福田 尊(ふくた たける)
今年で理学療法士となり10年になります。現在は回復期リハビリテーション病棟で勤務しています。患者様に「江藤病院でリハビリを受けて良かった、今度は誰かに紹介したい」と思っていただけるようなリハビリテーションの提供を心掛けています。
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