みなさんこんにちは!作業療法士の大道です。
今回は頭と体を同時に使うことで、認知機能の低下を予防するための運動「コグニサイズ」を紹介します。
文字で起こすと認知機能(cognition)と運動(exercise)を組み合わせた造語です。
たとえば、歩きながらしりとりをしたり、簡単な計算をしながら体操をしたりするなど、日常の中でも無理なく楽しく続けられる運動です。
「最近、物忘れが気になる」「体を動かすきっかけがほしい」という方にぴったりの健康習慣です。
毎日少しずつ、失敗しても笑顔で前向きに取り組むことが脳と体の元気を保つ秘訣となりますので、ぜひトライしてみて下さい。
今回は座ってできる簡単なコグニサイズをご紹介いたしますのでご参考いただければと思います。
1 「グーパー足ふみ運動」
【方法】
左右の手を交互に伸ばし足踏みしながら、1~10まで数えます。前にだした手はグー、胸にあてる手はパーにして10×3セット繰り返していきましょう!
どうです上手くできましたか?
間違ってもかまいません、しっかり続けて行きましょう!
2 「手でパン、頭タッチ運動」
【方法】
1~10まで数えながら腕を振って足踏みを行います。3の倍数のときは手を叩き、5の倍数のときは頭をさわる動作を10×3セット繰り返します。慣れてくれば速さを変えてみると難易度もあがりますのでチャレンジしてみて下さい!
いかがでしたか?
「意外と楽しかった!」、「頭がスッキリする感じがした」、「みんなと一緒にするともっと楽しいかも」などの前向きな方がいれば、「頭を使いながら動くのが難しい…」、「動きについていけない」、「疲れるからしたくない」と感じた方もいるかもしれません。
昨今、少子高齢化はますます進み、医療と介護を支える若い世代は減少しつつあります。
そういった時代も元気に乗り越えていく健康志向を皆が持つことで、「元気に自分らしく過ごせる時間」すなわち健康寿命を伸ばすことにつながると思います。
今回のコグニサイズを通じて、運動に対してどう感じたのかを知るきっかけにもなったのではないかと思います。運動を続けることはなかなか難しいことかもしれませんが、できることを無理のない程度で続けることからでも始めてみませんか?
ご拝読頂きありがとうございました。

作業療法士歴28年目です。
私も人生50年の節目を超え、まだまだ元気!と思っていたのですが、最近では慢性的な腰痛やひざ痛などがときどき出てくるようになりました。その原因の一つは年齢からくる老化だと思います。でももっといけないのは、「運動、今日疲れたから明日にしよう」と先延ばしにしたり、食べたあとすぐ寝てしまったりする怠惰な生活習慣と思っています。体にいいことはやってみたいと思うのですが、なかなか自分をいじめるのは本当難しいですね…。
こんな優柔不断で誘惑に弱い私ですが、これからもリハビリテーションに関わるものとして皆さんが健康で元気にいられるよう戦い続けていきますので、これからもよろしくお願いします。
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