前回は変形性股関節症の概要をお伝えしました。
今回は【自宅でできる股関節周囲の筋肉を活性化する運動】をテーマにお伝えしていきたいと思います。
はじめに
股関節の不安定性や痛みを緩和する上で筋肉が活動することが重要となります。
また、変形性関節症の国際学会(OARSI)では変形性股関節症にはお尻の筋肉の強化が提唱されています。
1つ目はお尻の筋肉を鍛える運動です。
1.仰向けになり両膝を立てます。
2.両足に力を入れながらゆっくりとお尻を上げます。
3.両足に力を入れたままゆっくりとお尻を下ろします。
2つ目は股関節の前側の筋肉を鍛える運動です。
運動をして腰に痛みがでたり、太ももの裏が痛くならない程度で行いましょう。
3つ目は股関節の外側の筋肉を鍛える運動です。
横向きになり、上になっている方の足を真上に上げます。左右ともに10回程度を目安にしてください。
実施中に、股関節や腰部に痛みが出るようなら中断しましょう。
リハビリスタッフからのメッセージ
今回は3つの運動を紹介いたしました。
地味な運動ですが日々の積み重ねで股関節周りの筋肉が強くなり、痛みや歩行能力の維持や改善が期待できます。
ただ、痛みや違和感を感じた場合は無理せず中断する必要がありますので気をつけてください。
おわりに
前回と併せて変形性股関節症についての概要と運動療法についてお伝えしました。
変形性股関節症になると股関節の痛みにより身辺動作、自宅生活に支障をきたしやすくなります。
また、運動療法についてお伝えしましたが、焦りのあまり無理をすると股関節への過負荷や膝関節などへの痛みの原因にもなりますので、痛みがなく無理のない範囲で運動を行うことが必要となります。
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