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歯並びと歯周病の関係性|リハビリテーション部|歯科衛生士

江藤病院歯科衛生士

 お口の中の大きな病気の一つに歯周病があります。皆さんも耳にしたことはあると思いますが、詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか?

 歯周病を予防するためには、日々の歯磨きやうがいがとても重要です。

 歯周病はお口の中の感染症の一種で、重症化すると歯を失うことになる恐ろしい病気です。ごく初期のものを含めると成人の8割が歯周病になっていると言われているほど日常に溶け込んでいます。口の中には非常に多くの細菌が潜んでおり、歯磨きを怠ったり糖質を過剰に摂取したりすると物質を作り出し、歯の表面に付着します。この物質をプラークと言い、プラーク中の細菌により歯肉に炎症が起き、歯周病が進行していきます。プラークを取り除くことが歯周病の予防に繋がるのです。

 しかし、毎回完璧に歯磨きができる人はいないのではないでしょうか?歯並びの良し悪しで歯磨きのしやすさは変わってきます。例えば、隣り合う歯がきれいに並んでいる歯列と重なり合って凸凹している歯列とでは前者の方が歯ブラシの毛先が隅々まで届くため、歯磨きはしやすくプラークが溜まりにくいと言えます。歯並びが悪いとお口の中が歯磨きしにくい状況になりプラークが溜りやすいため、歯周病が進行しやすいということです。ちなみに、日本人は欧米人に比べると骨格が小さく、歯の生えるスペースが不足し、歯並びが乱れてしまう方が少なくないと言われています。現代では食生活の変化により硬いものを噛む機会が少なくなり、顎の小さい方が増加しています。骨格が小さいことにより歯並びが悪くなり歯列矯正を行う方も増えつつあります。

 さて、皆さんは普段歯を磨く際に、何を使用しケアしますか?

 歯ブラシ、歯磨き粉、デンタルフロス、歯間ブラシは毎回使用していますか?

実は、歯ブラシだけでは60%程度しかきれいに磨くことができません。歯と歯の間もしっかりとケアする必要があります。

参考として、厚生労働省の平成28年歯科疾患実態調査によると、デンタルフロスや歯間ブラシを使用している人は全体の36.7%(3人に1人程度の割合)であり、40%未満の状況でした。令和4年歯科疾患実態調査では使用率が50.9%にとどまっています。歯ブラシだけで丁寧に磨いても口の中を清潔に保つことはできません。磨き残しが多い場所は歯の根本部や下の歯の内側、最も多い場所は歯と歯の間の部分です。

 歯周病の初期症状として、①歯茎から血が出る、②歯茎が赤く腫れている、③排膿がある、などがあります。歯周病予防として歯ブラシの使用だけでなく、デンタルフロス、歯間ブラシなど補助用具を使用することがとても大切です。また、かかりつけ歯科医院をもち、歯の清掃・メンテナンスなどで定期的に受診することをお勧めします。

 お口のケアを適切に行い、歯周病予防に努めましょう。

 

歯科衛生士 清水

 

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