「転倒して骨折してしまった、これからの生活で転倒しないか不安」
「今まで家のことをしてきたのに、急に病気になって何も出来なくなってしまった」
「親が病気になって入院しているが後遺症が残っているらしい。介護をしたことがないので何もわからない、車いすも見たことはあるけど触ったこともない」
「ベッドからどうやって座らせてあげたらいいのかわからない」
「家族が他者とコミュニケーションがうまくとれずに家にひきこもっており、これから動けなくなるのではないかと心配」
「親が認知症と言われたが、どのように対応したらよいかわからない」
「最期の時まで痛みなく家で過ごしたい、過ごさせてあげたい」
これらは現在利用されている方々が利用することになったきっかけの一部です。
訪問リハビリテーション(以下訪問リハビリ)は、専門スタッフが自宅に訪問し以下のような内容を提供しています。
1) 身体機能向上のための運動を行います。また、リハビリの時間以外で行っていただける運動の指導を行います。病気の種類や疲れやすさなどを考慮し、利用者の状況に応じた方法で行います。
2) 日常生活動作(起きたり立ったり歩いたりだけでなく、トイレ動作や着替えや歯磨き等)を自宅の環境でより安全に行えるように練習します。その際、ベッドやポータブルトイレの位置、手すりの位置で動くことが出来るようになったり介助が楽になることもあります。利用者様の能力や自宅の環境を総合的に検討し、環境調整の助言や必要な福祉用具利用の提案をします。
3) 精神的に不安定な方に対しては適切な方法で対応します。認知症状でお困りのご家族様には対応方法についての助言を行います。集団活動(通所サービスの利用)へのきっかけとして個別での対応が出来るのもいい点です。
4) 家族様に対して介助方法の指導を行い、より負担の少ない介護をしていただけるよう支援します。
5) 在宅酸素を使用している方に呼吸リハビリを行います。
6) 屋外散歩や一緒に花の世話をするなど、家の外で行う活動を提供することもあります。
7) 疼痛を和らげるリラクセーションを行ったり、苦痛を和らげる過ごし方(体の向きやクッションの使い方)について一緒に考え最期まで家で過ごせるよう支援します。
人それぞれ困っていることは違います。身体の動きも環境も、好きなことも嫌いなことも、性格も違います。今まで培ってきた経験や生活歴も違います。
訪問リハビリ=運動ではありません。
利用者様や家族様が何を希望しているのか、それに対してリハビリとして何が必要なのかを考え、個別の計画を作成し提供しています。
私たち訪問リハビリを担当者が拠点としている南部訪問看護ステーションでは、看護師・理学療法士・作業療法士が在籍しています。
現在南部訪問看護ステーションからの訪問リハビリは、約半数の方が江藤病院に通院している(退院した)方で、約半数は他の医療機関の主治医の指示のもとで提供しています。
今在宅生活で困っていることがある方や、今後退院予定で自宅での生活に不安を抱えているご本人様やご家族様、ぜひ一度、主治医の先生やケアマネージャー、または南部訪問看護ステーションにご相談ください。
南部訪問看護ステーション