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被曝(ひばく)線量について 前編|放射線室

江藤病院放射線室

放射線室より今回は被曝線量についてお話をさせてもらいます。

放射線室でレントゲン撮影をしたらどれぐらいの被曝線量なのか?体に障害は起こらないのか?など気にしてる人もいると思うので説明します。

まず、放射線を利用して撮影することによりたくさんの画像情報を得ることができると同時に少なからず被爆はします。そこで豊富な知識と経験を持った医師の判断により放射線検査を受ける患者さんの利益が放射線によるリスクを上回ると判断されることによって放射線検査を行うことができます。医師の指示と了解がなければ我々放射線技師は撮影することはできません。
このようにして放射線検査は行われています。

次に、実際の検査ではどれぐらいの放射線線量が使用されているのか簡単に説明します。
医療の現場で使用されている人工放射線(放射線機器で放射線を発生させている)と自然放射線(大地、宇宙、食物など)があり自然放射線は地球で生活している人間は誰でも被爆します。
自然放射線による被曝線量は地域によって違い日本では約1.5msv/年で地球で一番被曝線量が多い場所は約10msv/年です。(シーベルトSVは放射線量の単位)自然放射線と検査の被曝線量を比較してみます、誰でも一度は検診などで撮影したことがある胸部のレントゲン写真の被曝線量は約0.03~0.06msvぐらいです。(少ない線量であることが分かります)次にCT検査で10~15msv(頭~骨盤までの撮影)です。(当院では一番線量の多い検査です)
このことから当院では約0.06msv~15msvぐらいの線量を使用して検査をしています。

線量の数字だけでは理解しにくいので人体に影響を及ぼす線量を検査の回数で表現してみます。
胸部レントゲン写真約3846回、CT検査約33回ぐらいの線量を極端に短い期間内に繰り返し検査を受けることにより人体に影響を及ぼす障害が発生する可能性があります。
たとえばの話ですが3日間に33回もCT検査をすることはありませんし、胸部レントゲン写真を3846回なんて撮影できません。(現実的には不可能)
検査で被爆した放射線による細胞障害は数日のうちに修復されるので短期間に大線量の被爆をしないと人体に影響を及ぼす障害は起こりません。

しかし当院のように一般的な病院では人体に影響を及ぼすような線量を使用する放射線検査はありませんが、高度医療を行う施設では、たとえば放射線治療ではたくさんの放射線を使用して癌治療を行うため、少なからず人体に影響が出ても理解が必要です。

今回ここまでで、次回(後編)は妊娠中女性の母体への被爆について紹介します。

 

放射線室スタッフ一同

 

放射線室のコラムはこちら

・ 骨密度検査
・ 生活習慣病について
・ 画像診断
・ 動脈硬化について
・ 被曝(ひばく)線量について 前編
・ 被曝(ひばく)線量について 後編

 

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