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リハビリテーション通信

フレイルの予防|リハビリテーション通信

フレイル予防|リハビリテーション通信|江藤病院

リハビリテーション通信では、栄養や体力などと関係の深い、「サルコペニア」と「フレイル」についてお伝えしています。第4回目は「フレイルの予防」についてです。
※フレイルについて詳しくは<こちらの記事>をご参照ください!

フレイルの予防

フレイルを予防に大切な6つの要素をご紹介します。

①持病のコントロール

既に糖尿病、心臓病、腎臓病、呼吸器疾患、整形外科的疾患などの慢性疾患がある場合には、持病を悪化させないことが大切です。体を動かしたくなくなったり、身体機能が低下してしまったりする前に、医師や薬剤師とうまく連携して、持病を悪化させないコントロール方法を身につけましょう。

②感染症の予防

高齢者は免疫力が低下していることが多く、インフルエンザや肺炎にかかりやすいといわれています。インフルエンザや肺炎にかかって重症化すると、免疫力の高いときなら問題にならないような体内の常在菌による感染症にもかかり、そのまま寝たきりになってしまうこともあります。

次のような方法で、感染症を予防しましょう。

  • 適度な運動やバランスのよい食事などにより免疫力を高める体作りをしておく
  • 基本的な手洗い・うがいなどの清潔保持を行う
  • インフルエンザワクチンなどを接種する
  • 誤嚥性肺炎による肺炎を防ぐため、しっかりと口腔ケアをする

 

 

 

 

③日常生活に運動

運動機能を維持するためには、日常生活で運動習慣を取り入れることが大切です。運動習慣は、生活習慣病予防にもつながります。特に筋力や筋肉量は、高齢者がサルコペニアの状態(こちらの記事参照)になっても、適切な運動や栄養摂取をすることで、身体能力を取り戻しやすいといわれています。日常生活に、無理なく続けられる運動を取り入れましょう。

当院リハビリテーション部では、ひとりひとりに合った運動療法のプランニングや指導を行っています。リハビリテーション実施時にご遠慮なくご相談ください。

④バランスのよい食事

低栄養は、フレイルを起こす最大の要因です。高齢者になり、食が細くなり、さっぱりしたものを好むようになると、満腹感があっても体を維持するために必要な栄養素が不足しがちです。特に一人暮らしの高齢者は、食事の品数が減り、食べる食材が偏り、食欲が低下して、低栄養状態に陥りやすい傾向があります。低栄養の状態で運動を行うと、さらに低栄養状態を助長してしまいます。さまざまな栄養素をバランスよくしっかりと摂取しましょう。

当院栄養部では、栄養や食事に関するアドバイスを積極的に行っています。興味のある方は外来診察受付時に、お気軽にお声がけください。

⑤口腔・嚥下機能を保つケア

加齢とともに歯が抜けるなどして噛みづらくなると、硬い食材が食べられなくなったり、口の中でうまく飲み込める状態に咀嚼できなったりする傾向があります。また、加齢に伴い飲み込む力(嚥下機能)が弱くなると、食べものや飲みものが気管に入る「嚥下困難」が起こる原因にもなります。さらに、食べづらくなると次第に食べるのが嫌になり、低栄養にもつながりかねません。

入れ歯など、口の中を噛みやすくしておくケアをするほか、飲み込みづらさがあったらそのままにせず、嚥下機能を保つリハビリをするなど、食べる機能を低下させないようにしましょう。

当院リハビリテーション部には言語聴覚士が在籍しています。言語聴覚士による嚥下体操のご紹介を行っていますので、診察時にご遠慮なくご相談ください。また、歯科衛生士も在籍しており、入院患者様の口腔ケア等、機能を保つケアを実施しています。
嚥下障害」「嚥下体操」の記事もぜひご参考になさってください。

⑥社会とのつながり

高齢になると、社会的地位や家族の役割が変化したり、家族や友人を喪失したりすることで、気力や活気が失われてしまうこともあります。家に閉じこもりがちになると、身体的フレイルへと進行することも少なくありません。趣味のサークルで新たなつながりを作ったり、ボランティアで地域貢献する役割を担ったりして、人との関わりを保ち続けることは、身体的、精神心理的フレイルの進行予防になります。

リハビリスタッフからのメッセージ

介護予防の観点では、高齢者ご本人や、身近にいるご家族がフレイルという状態を知り、介護状態へと移行しやすい危険性をはらんでいることや、どのような状態がフレイルにあたるのかを知っておくこと、フレイルを進行させないための日常的な配慮を行っておくことは有用です。

身体面だけでなく、日常生活のすべてが健康にかかわるものと捉え、フレイルの概念をうまく使って、日頃から介護予防に取り組んでいただければと思います。

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